会社員から半農半Xに安全に移行する方法 第二章

この記事は、会社員から半農半Xに安全に移行する方法の第二章です。

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第二章 半農半Xを目指す際の心構え

半農半Xを目指すというか、継続していく上で大切な考え方は主に4つ。

  • プライドを捨てる
  • 短期間で考えない
  • 複数の柱で生活を支える
  • 「仕事=お金を稼ぐ」と考えない

これまでの人生で培われてきた、資本主義の即物的な考え方を捨てることが大切です。

この考え方が染み付くまでは、半農半X独自の豊かさを味わうことは難しく、すでに実践している僕ですら「稼がないと…」という脅迫観念に襲われて、これらの考え方を時々忘れてしまいます。この考え方を忘れてしまっているときは、幸福度が下がっていると毎回感じます。発信をしているからこそ「ハッ」として「戻さなきゃ…」と思いますが、発信していない人だとズルズルと道に迷ってしまうかもしれません。

それほどまでに、これまで培ってきた考え方というのは強いので、これから半農半Xを目指す人は本来の目的を見失わないためにもしっかりと意識してほしいです。

プライドを捨てる

ぼっとん便所のファンを交換する僕

まずは、しょうもないプライドを捨てましょう。プライドを捨てることで、生命力の強い生き方ができます。「俺は世界の片隅で静かに幸せに生きてやる」くらいの割り切りが大切です。

「前職の給料が月30万円だから、収入は月20万円より落としたくない」
「体力仕事だったり、汚い仕事はしたくない」
「ぼっとん便所はヤダ、ウォシュレット付きがいい」

こんな感じのくだらないプライド(というかワガママ)は、幸せに生きていく上では不要です。不思議なことに、こういうプライドは一度捨て去ったらしばらくすると慣れます。プライドを捨てた結果、必要と思っていたモノが「実は不要だった…」なんてケースはたくさんあるんです。不便は慣れなんですよね。

車のオプションなんかがいい例です。早く移動するとか、荷物を運ぶのが目的なら一番低いグレードで十分のはず。でも、人ってなぜだかオプションの電動スライドドアが必須に感じてしまうんですよね。企業の先入観の植え付けって怖いです。

余談ですが、僕は軽トラが100万円なのに、レクサスが400万円とか500万円するのが不思議に思います。レクサスじゃ、薪運べねぇじゃん。(うちは中古で25万円の軽トラです)

本当に生活に最低限必要なのって、調理器具関連とか布団くらいのものです。あとは娯楽のためのものだったり、生活を楽にするための道具だったりします。僕ら夫婦も引っ越しを何度もした結果、ダンボールから出していない道具がたくさんでてきました。プライドを捨てれば、道具は少なくて済みます。

プライドを捨てて、一から生活を構築し直すことがホントに大切です。めんどくさいことも、自分で工夫して楽しくやりましょう。そうしていくと、ものがなくなった状況でも強い人間になれます。

短期間で考えない

いつまで経っても大きくならない葉物野菜たち

人は変化するとき、結果を短期間で求めようとしてしまいます。でも、短期間で大きな変化は絶対にできません。半農半Xの「農業」と「生業X」は、どちらも安定して回るようになるまでには時間がかかります。

僕自身もやってみて実感したのですが、野菜をうまく育てるにはそれなりの技術と知識が必要です。特に、化学肥料や農薬に頼らないような農業をやろうと思うと、病虫病害に野菜がやられてしまったり、うまく大きくならなかったりしてしまいます。

有機農業や自然農法なんかにチャレンジしたいと考えているなら、3年くらいは収量が安定しないことを覚悟したほうがいいと思います。その上、農業に関する勉強が必須です。焦らずゆっくりやりましょう。結果が出るまでじっくり待つことも大切です。

「生業X」も安定してくるまでには時間がかかるケースが多いです。ニッチなニーズの生業であればあるほど、時間がかかるでしょう。ただ、軌道に乗るまで時間がかかった生業であればあるほど、競合が現れにくく、強い生業になると思います。それまでは、次に紹介する複数の柱で生活を支えるといいでしょう。

複数の柱で生活を支える

パソコンでライスワーク

ニッチな生業や農の暮らしが安定するまでは「複数の柱で生活を支える」という考えがとても大切です。

理想的な生業Xというのは、どうしてもニッチなものになりがちです。そうなると生業自体が素晴らしいものであっても、なかなか周りに伝わっていかず、生業として成り立つまでに時間がかかります。そこで有効なのが複数の仕事を掛け持ちする複業です。

複数の仕事を同時にこなす複業をすれば、理想的な生業Xをじっくりと温められます。ネットで仕事をしたり、アルバイトをしたり、なんでもやさんをやってみたりと、複業は色々です。1万円しか稼げない仕事でも5つ集まれば5万円稼げます。ちょっとでもお金になることならチャレンジしてみましょう。

その上で、食べるために仕方なく行う「ライスワーク」と、生きがいのために行う「ライフワーク」の2つに分け、それぞれを切り離して考えると仕事が楽しくこなせるようになります。はじめは”ライスワーク8:ライフワーク2”くらいの割合ではじめてみて、ライフワークが軌道に乗ってきたら徐々にライスワークを減らしていくのがおすすめです。ライスワークは状況に応じて量を減らせるようなものを選ぶようにしてくださいね。

「仕事=お金を稼ぐ」と考えない

”薪にする廃材”と”虫食いで売れないキャベツ”をもらった

「仕事=お金を稼ぐ」と多くの人が勘違いしてしまうのですが、実はそうではありません。

生活のための物資や、メリットのある人間関係を作ることも仕事です。鶏を飼ってタンパク源を自給するのも仕事ですし、暖を取るために薪を切って割るのも仕事の一つです。さらに言えば、農地を貸して貰う人との付き合いも大切な仕事の一つですし、近所の人と話して余った野菜をもらってくるなんかも立派な仕事なんですよね。

仕事と言ってしまうと、ドライに聞こえてしまうかもしれませんが「自分の生活を支えるために有益なこと」は、すべて仕事と考えてしまっていいと思います。「自分の生活を支えるために有益なことは仕事」と考えることで、お金を稼いでいなくても自分は働いていると認識できるように訓練していきましょう。

農家さんが「野菜ができたら同じ野菜をスーパーで買ったときの金額を、貯金箱に入れていくと得した気分になるからやってみるといいよ」と言っていたんですが、これは資本主義のクセを矯正するには良い手段なんだろうなと僕は思いました。これから畑をやってみようって方はぜひやってみてください!自分がどれくらいの食材を生み出しているのかわかるはずです。

資本主義社会に長く居続けると「お金を稼いでいない間は働いていない」と錯覚してしまいます。これは大問題で、下手すると僕みたいに過労になってしまいます。生活に有益なことをしている間は仕事をしていると意識するようにおすすめします。

第三章へ続く