ワラビのアク抜きは杉の葉でできる!お手軽アク抜きで山菜料理
山菜の代表格「ワラビ」
ワラビはアク抜きが必須の山菜だが、実は杉の葉でアク抜きができると知っているだろうか?
今回はワラビのアク抜き方法や食べ方について紹介していこう。
ワラビってどんな山菜?

↑道路のすぐ脇に生えていたワラビ
ワラビはシダ植物の一種で、大きくなるとよく見かけるシダの独特な葉を展開する。山菜でいうワラビは葉の開いていない新芽を指す。新芽は春に日本全国の山や林道で採れる。山菜の中でも採取がしやすく、道路沿いなどでも生えているのが見られる。
ワラビの根から採取したデンプンは、わらび粉といって古くから食材として利用されており、現在でもわらび粉から作られた「わらびもち」が食べられているのはご存知のとおりだ。しかし、現在一般的に販売されている「わらびもち」のほとんどは、わらび粉以外のデンプンがし使用されている。かんたんに採れる山菜ではあるものの、自生するワラビの量は年々減っているようだ。
採取は30cmくらいまでに成長したワラビを根本からポキっと折るだけ。非常にかんたんだ。4月~5月の間に山へいくとたくさん採れる。
採ったワラビの下処理



↑杉林があれば必ず落ちている杉の葉
ワラビは、おひたし、きんぴら、てんぷらなどの料理が一般的だ。一般的な山菜とあまり変わらない。ただし、ワラビは下処理にアク抜きが必要で少しだけ手間がかかる。アク抜きをサボってワラビを食べると中毒を起こす場合もあるそうなので注意しよう。
ワラビのアク抜きには、重曹や木炭をワラビと一緒に鍋に入れ、熱湯を浸るくらいまでかけて、一晩掛けて冷まして水洗いするというのが一般的。とはいえ、普段重曹や木炭を使わない人も多いだろう。そんな人におすすめしたいのが「杉の葉」をアク抜きに使う方法だ。
「杉の葉」を使ったアク抜きなら、ワラビを採りに行ったときに、落ちている「杉の葉」をひとつかみ持って帰ってくればいいだけなので、余計なお金がかからない。
杉の葉を使ったワラビのアク抜き方法



用意するのは
- ワラビ
- 杉の葉
- 熱湯
- 鍋
- 落し蓋
まずはじめに、お湯を沸かしておこう。その間にワラビを洗うと効率がいい。ひとつかみ掴んで、手でこすり合わせてワラビをくるくる回しながら洗うとかんたんに産毛やゴミが取れる。



お湯が沸騰したら、火を止めてワラビを入れる。上から熱湯を掛けてもいい。要は、熱湯にワラビが浸ればそれでOKだ。



この上から、軽く洗った杉の葉を乗せる。杉の葉が大きければ適当に切ってから入れよう。杉の葉の量はワラビの量の半分もあれば十分だ。



この状態で落し蓋をして、ワラビと杉の葉が浸るようにする。



あとは丸一日付けたままにして、ワラビを水洗いして水を水切りすればアク抜き完了だ。杉の葉は食べないように。



↑1日経って色が変わった杉の葉
アク抜き後は天ぷらにしたり、好みの硬さに茹で直したりして料理すればOK。
ワラビの食べ方
アク抜き後、さっと茹でて水を切り酢味噌で食べる酢味噌和え。



めんつゆで茹でたわらびをうどんに乗せる山菜うどん。



新鮮だとシャキシャキしてうまい。めんつゆで茹でて、汁ごとタッパーにいれて冷凍すれば保存が利くぞ。
ワラビの栄養は?
ワラビで特筆する成分は
- ビタミンK
- ビタミンB2
- 葉酸
あたり。こちらのデータに関しては「カロリーSlism」を参考にさせていただいた。
ビタミンKは、血液凝固に関係するそう。趣味のプロレスなどでよく血を流す方はワラビをいっぱい食べよう。ビタミンKは骨作りにも関わる栄養素なので、体作りをしたい方は食べておいて損はないはずだ。ビタミンB2は、代謝する際の潤滑剤として活躍する。脂質の分解も得意な成分なので、多少はダイエット効果も見込めそう。残る葉酸は、妊娠中に胎児が必要とする栄養素で、葉酸が不足すると赤ちゃんに先天性の異常がでやすいようだ。
まとめ
春に山歩きをする機会があれば、山の斜面をよく観察してみてほしい。時期が良ければワラビが生えているはずだ。採取して食べるなら、道中で杉の葉をひとつかみ採って帰るのを忘れないようにしよう。ワラビと一緒に鍋にいれて熱湯を注ぐだけでアク抜きができるぞ。
田舎のおばちゃんのワラビ好きは異常だ。でも、気持ちはわかる。子供の頃はワラビの何がおいしいのかわからなかったが、30歳を超えてようやくその美味しさがわかってきた。
山菜としては見分けがつきやすいし、採取もかんたんなので山菜採りをはじめたい人におすすめだ。