新鮮なサバを刺し身にして胃アニサキス症になった話

「サバにはアニサキスがいるので生で食べないほうがいい」なんて話を聞いたことはないだろうか?私もその話はよく聞いていたので、スーパーで売っているサバは必ず塩焼きにして食べていた。

つい先日、近所の方から釣りたてのまだ生きているサバを頂いたので「これだけ新鮮なら刺し身にしても大丈夫だもんね」と安直に刺し身にして食べ、胃アニサキス症になってえらい目に合った話をしよう。

生きたピンピンのサバ

この写真のサバを見てほしい。実にピカピカのサバだ。こんなサバを頂いたらそりゃぁ刺し身にして食ってみたくなる。

もちろん、私もサバにアニサキスがいることは知っていたので、丁寧に確認しながらさばいた。ライトに切り身を照らして、中にアニサキスがいないか確認してみたこともあって「まあ、安全だろう」と思って刺し身を食べた。

「アニサキス」とは、魚のなかにいる寄生虫のことで、普段は魚の内蔵に寄生している。新鮮な魚なら内蔵にアニサキスがいるので、内蔵さえ取ってしまえば問題ない。しかし、水揚げから時間の経った魚の場合、内臓から身のほうへと「アニサキス」が移動する場合があるそうだ。「アニサキス」を含んだ魚を生のまま人間が食べてしまうと、胃や腸に噛み付き、アニサキスの分泌する物質がアレルギー症状を引き起こし強烈な痛みを引き起こす。

夕方だったのでお腹が空いていたし、味はなかなかのものでおつまみ感覚でついつい食べすぎてしまい、嫁の分は少しだけになってしまった。「食べ過ぎちゃった、テヘ///」くらいに思っていたが、あとから考えるとこれはこれで良かったんだと思う。

食後の症状

それから何事もなく夕食を食べ、1人でパソコンで作業をしていると、体が痒くなってきた。

「あっ、これ蕁麻疹かも…」

と思うのには対して時間はかからなかった。時間が立つにつれ、蕁麻疹特有の腫れが血行の良いところを中心に出てきた。アニサキスのチェックはしっかりしていたので、ヒスタミン中毒だと考えていた。そのため、しばらくガマンするしかないと決め込んでいたのだ。

ヒスタミンは、サバが死んでからしばらくして合成されはじめる物質で、アレルギー性の食中毒を引き起こす物質だ。蕁麻疹が出始めたのは夜8時ごろ。そこから蕁麻疹がピークに達したのは夜10時ぐらいだっただろうか。

徐々に蕁麻疹が治まってくると、今度はみぞおちの辺りが強烈に痛くなってきた。ヒスタミン中毒でも腹痛は出るようだったし、この段階ではまだ耐えられるレベルの腹痛だったため様子を見ることに。しかし、夜になって寝てからも何度も目が覚めるし、立ち上がると吐き気が襲ってくる。痛みは出ては引き、出ては引きの繰り返しだった。これはアニサキス特有の痛みの出方らしい。

ここまできてようやくアニサキスなのではないかという考えが頭に浮かんだ。一向に痛みが治まらず、寝たのか寝ていないのかわからないまま、とうとう朝が来てしまった。朝になると痛みは治まるどころかひどくなる一方で、ついに嫁に病院まで連れて行って欲しいと声を掛けた。

とてもじゃないが、自分で車を運転できるようなレベルの痛みではなく、座っているのがやっと。本当にきつかった。嫁がいてよかったと改めて思った。

病院での診察と費用

↑実際にかかった医療費

病院へつくと、まず「熱ないですか?」と聞かれる。ああ、コロナのあれか…とこんな僻地でもコロナの対策をとっているのだと変に感心した。

事前に嫁が電話で連絡してくれていたため、救急対応してくれたようで、割とスグに先生に呼ばれた。これまでの症状を伝えると十中八九「アニサキス」だろうとのこと。血液検査と点滴を打たれ、CTも念のためと撮られた。

CTの結果腸にも炎症が出ているとのことだったが、「アニサキス」で間違いないだろうとのことで、内視鏡で「アニサキス」の摘出をすることに。内視鏡の前に凍った麻酔薬を飲まされ、口の中はデロデロになった。ついでに、点滴の中に麻酔薬を打たれたのだが、これがまた痛い。

口の中に「猿ぐつわ」みたいなものを突っ込まれ、内視鏡を突っ込まれる。とはいえ、麻酔薬のせいか、意識が朦朧としてほとんど覚えていない。「オエーオエーッ」と何度もえづきながら、「我慢して!我慢して!」と繰り返し言われたのをなんとなく覚えている。そんなもん我慢できるわけがない。

そんなこんなで、最後にティッシュの上に乗った「アニサキス2匹」を見せられて、「これが入っていました」と言われた。まるでフランス料理店でワインボトルあけたときに、詰めてあったコルクをドヤ顔で見せつけられた気分だった。

摘出してからしばらくは痛みがあったが、しばらくするとひどい痛みは治まった。嫁さんが会計を終わらせてくれたのだが費用は2万円程度だった。生のサバを食ったツケにしてはデカい金額だ。

アニサキスに持っていかれた体力は凄まじかったらしく、24時間近く爆睡したがそれでもまだ全回復はしていない。2日経ってようやく復活してきたレベルだ。アニサキスには気をつけよう。

まとめ

アニサキスは、生の魚(サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカ)などに寄生する。

アニサキス症にならないためには

  • 24時間以上冷凍する
  • 60℃以上で1分、70℃以上なら一瞬加熱する

が特に有効。目視での確認も有効とされるが、今回目視は行ったが見逃していたのでそこまで有効とは言えないかもしれない。

もし、アニサキスかな?と思ったら病院に電話して、内視鏡の担当医がいるかなどを確認してから病院に向かうようにしよう。病院にいったはいいものの担当医がいなかったではやるせない。

アニサキスは超辛いので、アニサキスが入っている可能性が高い魚はできるだけ焼いて食べるのがおすすめだ。