田舎ならロマン(軽トラ・船)は○○万円で揃う

田舎暮らしで何があると楽しいかと言われると、僕は迷わず「軽トラ」と「船」の2つをあげます。それ以外にも楽しいものはたくさんありますが、軽トラと船は田舎の娯楽の骨格のようなもの。軽トラと船があることで、他の道具たちの魅力を底上げしてくれるのです。今回は軽トラと船の魅力。そして、どのくらいの価格で手に入るのかをついて紹介していきます。

軽トラと船の魅力

ものを運ぶ機会の多い田舎では、軽トラは最強。薪ストーブの薪を運搬したり、作った野菜の苗と農具を畑まで運搬したりするのにも活躍します。普通車で、泥だらけのものや虫がいっぱいついているものを運ぶわけにはいきませんからね。

僕は軽トラを買う前は、セレナで薪を運んでいましたが、薪を運ぶたびに軽トラを掃除しまくる必要がありました。今では掃除なんて滅多にしなくなったので、軽トラのありがたさは身にしみます。

僕らの住む能登には「軽トラとかあちゃんは堅い」という言葉があります。これはわかりやすく言うと、軽トラとかあちゃんはよく働くということ。実際、軽トラとかあちゃんはよく働いています(笑)

他には「能登のととラク、加賀のかかラク」という言葉があります。これは、能登では奥さんがよく働き、加賀では旦那さんがよく働くという言葉です。つまり、「軽トラとかあちゃんは堅い」と「能登のととラク、加賀のかかラク」を紐解くと、軽トラは能登の奥さんくらい働くってことなんです。

軽トラの強みはそれだけではなく、タイヤなどが激安という点もあげられます。スタッドレスタイヤなんかでも4本で2万円しないくらいで揃ってしまいます。その上、自動車税も激安です。汚れを気にせず運搬できて、ランニングコストに優れて、走破性も最高ときたら、もう、たまりません。

集落に港がある漁村に住むのなら、船もほしいところ。船があるだけで、陸からだと簡単には釣れなかった魚も釣れるようになります。もちろん、魚のいるポイントを見つける技術や船の流し方なんかは身につけないとだめですが…。

僕らが持っているような小さな船(16ft9.9馬力)であれば、燃費もよく、原付きバイクに毛が生えたような燃料しか消費しません。そのため、「暇だし釣りに行くか!」という気軽な気持ちで釣りが楽しめます。能登では9月にアオリイカが釣れますが、県外から来ているのに全く釣れる様子のない岸釣り勢を横目に、夕方30分だけ釣りに行って10杯近く釣ってくる…なんてこともありました。

加えて、漁村であれば、船の係留にはお金がかからないことが多いです。僕らの集落でも船の係留はタダ。維持費というと、定期検査と中間検査というものが3年に1回あるくらいです。

岸釣りしかできない状況で、高価な釣具を揃えるよりも、そこそこの釣具と船があったほうがよっぽど充実した釣りライフを満喫できます。それこそ、ティップランロッドが1本あれば、イカ釣りやライトジギング、タイラバ、サビキなどいろんな釣りができてしまいますよ。

さて、ロマンあふれる「軽トラ」と「船」ですが、イニシャルコストにいくらかかったでしょうか。100万?150万?それぐらいを想像する人が多いと思います。

実は僕らは、軽トラ【25万円】、船【15万円】で手に入れています。2つ合わせても【40万円】です。なんと、軽トラはなんとスタッドレス付きで車検もほぼ2年残っている状態でした。もちろん、どちらもそれなりに年季の入った中古ですが、1年たった今もバリバリに活躍しています。そんな軽トラと船ですが、この価格で入手できたのはある事情がありました。

軽トラは、お世話になっている農家さんに紹介してもらった車屋さんを通じて購入しました。車屋さんによると「車検を通したばかりだけど、具合が悪くなったので手放したい…」そんなじいちゃんがいたらしく、走行距離の割りには良いものを譲ってもらえたという形です。そのため、直近までバリバリに活躍していたので、エンジンが錆びついているなんて不具合とは無縁でした。

船は、「船ほしいなぁ…」ということを近所の人に話していたのがきっかけです。たまたま漁師のご主人が亡くなって船の処分に困っているという方がいて紹介してもらい、無償で譲っていただきました。無償ではあったものの、メンテナンスや遊漁船としての登録、ライフジャケットなどの備品の購入などがあり、結果的に15万円ほどかかりました。が、中古の船を購入することを考えると破格で手に入れられたとは思います。軽トラ、船のどちらもが、過疎地の高齢化社会が深く関わり、このような価格で手に入ったのです。

釣り好きの人は「いつかはマイボートを…」と思っている人も多いと思います。実際僕も、バス釣りにハマっていた頃は、絶対に手に入れてやると思っていましたから。船自体は、割り切って購入すればなんとかなりますが、係留にかなりのコストがかかってしまうのが難点ですよね。でも、田舎の小さな漁村なら、係留にはお金はかからないケースがほとんどです。

なにが言いたいかと言うと「ロマンは小さなお金で揃えられる」ということ。たくさんのお金を稼いで豪華なクルーザーを買うのも、それはそれで素敵です。ですが、小さなお金でロマンを買えれば、仕事のために人生を犠牲にしすぎる必要がありません。

一度思い切って、贅肉がつきすぎた日本の経済から距離を置いてみると、こんな生き方が見つけられました。