田舎に暮らすって実際どう?2段階移住のメリットって?

都会にいると憧れがちなのが田舎暮らし。
本気で移住したいと考えていても、不安が多すぎて前に進めないという人も多いはずだ。

「田舎って仕事はあるの?」
「田舎ってやっぱり虫が多いの?」
「田舎に住んで感じたデメリットを知りたい」

といった方に向けて、1年間「限界集落」で暮らした私の経験を交えて、田舎暮らしの実際について紹介していきたいと思う。実際に田舎暮らしをするためのおすすめのステップについても解説しているので、田舎暮らしをしたいという方は要チェック。

大阪から引っ越し、1年間限界集落で暮らした

↑能登への引っ越しの様子

田舎暮らしについて紹介する前に、私が限界集落に引っ越した経緯をお話ししておこうと思う。私は、大阪から石川県は能登半島にある「穴水町」の集落に移住した。厳密に言えば、大阪から奈良へ引っ越し、奈良に1年弱住んでいたので奈良から引っ越したというほうが正確だ。

「奈良も田舎じゃん?」

そう思われる方もいるかもしれないが、私の引っ越した先の限界集落はそんなものではない。私は「穴水町」の2つの集落で暮らした。1つ目は、移住のきっかけとなったシェアハウス「ぼりちゅに邸」がある「岩車」という集落。2つ目は、本格的に移住した「曽良」という集落だ。

この2つの集落は車で15分ほどで、10km足らずの距離。限界集落も限界集落で、これらの集落に関する「平成27年の国勢調査」のデータでは、

地区人口世帯数
岩車294人90世帯
曽良122人51世帯

引用元:平成 27 年国勢調査速報集計 市町地区別人口及び世帯数 

と集計されている。

人口の少なさに驚かれるかもしれないが、国勢調査からすでに4年以上が経過しているため、上記の表よりもさらに人口が少なくなっているはずだ。腰が90°に曲がったじいちゃん、ばあちゃんが人口の大半で、40代でも若者と言われる世界。4年も経てばたくさんの人が亡くなっているというのが現実。これらの集落では、バスは一日に数本。リアルに「吉幾三 / 俺ら東京さ行ぐだ」の世界だ。

私は「岩車」で8ヶ月、「曽良」で3ヶ月暮らし、これからもしばらくは住み続けようと考えている。田舎にどっぷりではないし、田舎未経験でもない中途半端な私が、田舎暮らしについて解説していく。田舎に対して、地元民ではない立場から解説できると思っている。

最寄りのスーパーまで車で25分

今現在、私は「曽良」という集落に暮らしているが、最寄りのスーパーまでは車で25分かかる。

週に1、2回買い物に出かけるが、これぐらいの頻度であればそれほど苦痛には感じない。交通のアクセスが良いとは言えないが、不便過ぎるというわけでもない。スーパーの近くには、ホームセンターもあるし家電量販店だってある。

ある程度の計画性をもって行動できるのであれば、25分という時間は大した問題ではない。

田舎の生活ってどう?リアルなところは?

↑限界集落「岩車」の漁港

田舎生活を1年間体験してみて感じた、リアルな感想について紹介しておこう。はじめに断っておくが、これらの感想については完全な主観だということを念頭に入れておいていただきたい。

仮にも勢いで田舎に移住するほどの人間なので、ある程度の「田舎耐性」があるというのは忘れないでほしい。総評として私は田舎に移住して良かったと考えているので、マイナス面はあまり感じなくなってしまってるのは事実だ。

田舎生活の良いところ

田舎生活の良いところは多岐に渡る。

  • 家賃が安い
  • 家が広い
  • 飯がうまい
  • 意外とAmazonは翌日届く
  • おしゃれしなくていい

基本的に家に関しては、家賃が安く、家が広い。限界集落では、地元の人と関係を作って家を借りれば、1ヶ月1万円程度で家を借りられる。そのうえ、家の広さは5DK以上の大きな家である場合が多く、1人で暮らすのであれば持て余す程だ。

↑大量の野菜をもらってご満悦の嫁さん

私の住んでいる「岩車」「曽良」は海が近いこともあり、海の幸がうまいし、近所のじいちゃん、ばあちゃんが野菜や魚介類をたくさんくれる。そのため、食卓でのおかずにはほとんど困らないのだ。山奥の集落の場合、ここまで美味しいものにありつくのは難しいかもしれないが、それでも野菜は余るほど手に入るだろう。自分で畑もできるし、食べるものには困らない。

「田舎は買い物に困るじゃん」と思う方も多いかもしれないが、今は「Amazon」や「モノタロウ」といったネット通販がある。一般的な買い物であれば「Amazon」があれば事足りるし、ちょっとマニアックな工具を買うのには「モノタロウ」が便利だ。「Amazon」はプライム会員なら午前中に頼めば翌日届くので不自由しない。現代の物流網には感謝ばかりだ。

↑改修中の「ほくほく邸」、冬場は毎日この服装だ

あと、地味に気に入っている田舎のいいところには、おしゃれしなくていいところ。着飾る必要はなく、実用一点張りの「洗いやすい・動きやすい・安い」のウェアを身にまとっていれば問題ない。ちなみに、こっちに移住してきてから、股間に穴があいているズボンを履いた紳士を3人ほど見かけている。背伸びせず、等身大の自分でいられるというのは気楽でいい。セクハラかどうかは別問題だ。

田舎生活の悪いところ

田舎生活の悪いところは少なからずある。
田舎耐性がある人でも感じる田舎の悪いところは下記の4点。

  • 移動が車必須
  • 虫はそれなりに多い
  • 仕事の幅が狭い
  • 人間関係が濃く狭い

まず、田舎は車がないとやっていけない。車の運転が苦手な人にとっては大変だろうし、何より、自動車税、重量税、整備費、自動車保険と、諸々の費用がかかるのが大変だ。私は車が好きだし、運転もそれほど嫌いではないが、やはり維持費は大きく感じる。私のようなミニバンだとなおさらだ。軽バンや軽トラが、使い勝手や維持費のバランスに優れていて、田舎では最強なんだろうと心底思う。

↑「ほくほく邸」の周囲、緑が多く虫も多い

田舎は草木が多い分、虫も多い。特に目立つのがカメムシと蚊。それ以外の虫も確かに多いが、それほど害には感じない。しかし、カメムシは下手に触ると「屁をこく」し、蚊は刺されると「かゆい」。隙間の多い古民家は、どこからともなくこれらの虫が家の中に侵入してくるので、蚊取り線香などで対策する他ない。虫が苦手な人にはきついかもしれないが、毎度のことなので案外慣れる。

田舎は仕事の幅が少ない。これは事実だ。「仕事がないわけではない」という点はしっかりと伝えておきたい。正直、求人をみても給料は安い。お金を求めるのであれば、都市部へ出たほうが良いかもしれない。しかし、田舎は家賃が安いので少ない給料でもやっていけるというのは事実。選ばなければ仕事はあるのだ。

重要な点だが、田舎は人との接点が少ない分、1つの接点が濃い。噂話はすぐに広がるし、妙な結束力がある。いい意味でも悪い意味でも村社会といえる。地域に入り込みすぎると抜けられなくなるし、入らなさすぎても悪いイメージがついてしまうので、距離感の保ち方は難しい。もしあなたが、「人付き合いが苦手だから田舎へ移住したい」と考えているなら、それは多分間違い。地域差はあると思うが、最低限の人付き合いは都会よりも田舎のほうが必要とされる点に注意しなければいけないだろう。都会のほうが人間関係はドライだ。

田舎の仕事事情って?

田舎では若い人が少ないため、基本的にどこへいっても重宝される。なので、仕事を探すのであれば、ある程度強気で交渉するというのはありだろう。

求人を出すことを全く考えていない「一次産業(農業・漁業・林業など)」の個人事業主は田舎にたくさんいるので、そういったところで働かせてもらうのもいいと思う。

↑農家のお手伝い、報酬は現物支給だ。

金銭収入だけが働くではない。「働く代わりに米や野菜をください」と頼んで見るのもおすすめだ。お金には渋い顔をする人も、現物支給なら喜んで対応してくれる場合もある。最低限のお金を稼いだら、物々交換とかお手伝いのお礼で物資を稼ぐ「脱・資本主義」みたいな生活も出来なくはない。

リモートワークがおすすめ

↑「ほくほく邸」のワークスペース

生活費を稼ぐのには「リモートワーク」という選択肢もある。私の仕事は「WEBライター」「設計士」。加えて、コリビング「ほくほく邸」のオーナーでもある。

「WEBライター」「設計士」のどちらもが「リモートワーク」。「リモートワーク」はネットでのやり取りで完結する仕事だ。ネット回線とパソコンさえあれば仕事ができる。私は「リモートワーク」のスキルを身に付けるために「田舎フリーランス養成講座(現:ワークキャリア)」を受講した。

↑田舎フリーランス養成講座のワンシーン

移住のための手段として「リモートワーク」は大きな柱となった。「WEBライター」として生活費を稼げるようになり、生活できるかどうかの不安は今はあまり感じていない。「田舎フリーランス養成講座」を受講してよかったと本気で思う。フリーランスの友人がたくさん増えたし、いろいろな働き方に触れられた。田舎暮らしをしたいが「仕事の面で不安…」という方は「ワークキャリア」のHPをチェックしてみてほしい。

>>ワークキャリアのについてはこちらから

「リモートワーク」は田舎暮らしの1つの選択だと思っている。しかし、これから先、どこまでこの「リモートワーク」が通用するかどうかはわからないので、別の生活の柱を作っていく工夫は必要だ。今稼げているからといって、将来も仕事があり続けるという保証はどこにもない。

私は次のステップを考える段階に来たと考えている。だから「ほくほく邸」を作ったし、落ち着いたら別の事業もしたいと思う。地味な起業は田舎ではやりやすいし、初期投資をほとんどかけずにできる。そういった楽しみかたができるのが田舎の一番の強みかもしれない。

田舎では、仕事も娯楽も自分で作れる人でないと楽しくは暮らせない。

田舎での生活費の内訳は?

↑家の近くで採れた山菜

田舎での生活費は、ほとんどかからない。家賃は安いし、食材も近所のおばあちゃんからもらう機会も多く、山菜も採れる。加えて、消費する場所がないというのが大きい。都会のように広告に出会う機会が少ないので、購買意欲を刺激される機会が少ないのだ。

我が家は現在2人暮らし、生活費の内訳について紹介しよう。北陸の冬、2月の生活費で下記のような内容になっている。一番冷え込む時期なので、おそらく能登の1年で最も生活費がかかる月だろう。

家賃10,000円
水道代2,000円
電気代3,500円
灯油代10,000円
テレビ・インターネット費6,500円
携帯代(2人分)3,400円
食費(2人分)20,000円
合計55,400円

ちなみに、我が家は「汲み取り式トイレ」、プロパンガス契約なしという条件になっている。調理や湯沸かしは「IHクッキングヒーター」と「灯油ボイラー」。

これらの生活費は2人分なので、55,400円の半分の27,700円が1人当たりの生活費だ。1人当たりの生活費が27,700円というのは驚きではないだろうか?都会では家賃も払えない額だと思うが、これでも食は贅沢をしている実感があるほどだ。

実際はここに

  • 年金
  • 国民健康保険料
  • 住民税
  • 車の維持費
  • 保険

などが加算される。

これらについては、その人の収入や行動によって大きく変わる部分でもあるので今回は割愛。しいていうなら、ウェイトが大きいのは車の維持費と年金。国民健康保険料と住民税は収入を減らしていればほとんどかからないはずだ。それなりに仕事をしていれば、家計を圧迫するほどの費用ではない。

実際に田舎に移住するなら2段階移住がおすすめ

↑「ほくほく邸」すぐ近くの海

ここまで記事を読んで、

「田舎最高じゃん、移住したい」

と思ったあなたは、田舎適正が高いかもしれない。でも、見知らぬ土地にいきなり1人でいく勇気がある人はそれほど多くないはずだ。

そんなあなたにおすすめなのが「2段階移住」という方法。「2段階移住」とは、一度現地のシェアハウスなどに移住して、現地の様子をじっくりと体感してみてから本移住する方法だ。2段階移住は私も体験して、そのメリットを大きく感じている。「えい!」と移住してみるのも良いかもしれないが

「思ってた田舎暮らしと違う!」

とならないためにも、私は2段階移住をおすすめしたい。

2段階移住をおすすめする理由

↑雪が積もった「ほくほく邸」周辺

2段階移住をおすすめするのは、大きく分けて3つのメリットが得られるからだ。

1.安くで家を借りられる
2段階移住の場合、移住の前に現地の人と関係を構築できる。
そのため、不動産会社を介さずに個人から家を借りられる可能性が高くなる。
個人から家を借りれば、格安で家を借りられるし、リノベーションなどの制約も交渉次第で少なくなる。

2.土地や人との相性を確かめられる
2段階移住は、実際にその土地に住めるため、現地の人や土地柄を確認してから本移住ができる。
「思っていたよりも雪が大変だった」
「地域の活動に呼ばれるのが辛い」
といった問題点を実際に確認できるので、本移住時の失敗が少なくなる。

3.本移住時に近所の人の力を借りられる
2段階移住の場合、すでに地元の人との交流を一通り済ませているため、DIYが得意な人や人脈が多い人の力を借りやすくなる。
特にDIYは知識がある人が身近にいるだけで、かなり気が楽になるし、1人では手が回らない際に手助けをしてくれる。

このような理由から、いきなり田舎に移住するよりも、2段階移住を私はすすめている。
本格的に移住したときに、近所に味方がいるのは本当に心強い。

「ほくほく邸」は2段階移住をサポート

私が運営しているコリビング「ほくほく邸」では、2段階移住をサポートしている。「ほくほく邸」に一度住み、自分に合うかどうか様子をみてみるのがおすすめ。

こちらの土地が気に入れば、本格的な移住のために空き家を探すのを全力でサポートするし、空き家が見つかればDIYリノベーションのサポートもできる。

海が近い田舎に住みたいと考えているなら、「ほくほく邸」のトップページから申し込みしてほしい。

田舎に移住するなら車は買っておこう

本格移住するなら、車は必須だ。
すでに車を持っているならその車で十分使える。

新車は全く不要で、中古の50万円くらいの軽自動車が一番の選択肢だろう。

  • 年式は10年落ち前後
  • 走行距離5~6万キロ

のものがおすすめだ。
雪国なら4WDのほうが安心だが、2WDでも峠を走らないのであればそれほど問題ない。

私が次に買いたい車は、ホンダの「N-VAN」だ。

出典:Honda

軽で荷物もたっぷり乗るし、商用車で傷ついてもあまり気にならないという魅力がある。
あとで紹介する「サブロク板」も乗せられる、いたれりつくせりな車だ。

DIYするならサブロク板を乗せられる車が必須

↑資材積み込み時のセレナ

DIYでリノベーションをするのであれば、サブロク板を乗せられる車でないと厳しい。

床や壁を張り替えるのであれば、サブロクサイズの合板や石膏ボード、断熱材は必須になる。
広い古民家を改修するとなると、数十枚の合板や断熱材が必要だ。

大きな板を購入するたびに、ホームセンターでトラックを借りるのも大変なので、これから車を購入するのであれば、サブロク板を乗せられる車を購入するようにしよう。

田舎で生活するための心構え

田舎で生活をしていくためには、ある程度の心構えが必要だ。

  • 挨拶をしっかりする
  • 甘えるところは甘える
  • 地域に入り込みすぎないようにする

基本的に上記の内容を守っていたら田舎でもそこまで変な人と思われない。

基本は、笑顔で挨拶をしておけば大抵の場合は問題がない少しの会話も挟めば完璧だ。これだけで野菜がもらえる可能性も出てくる。このとき、断らないのが野菜を継続してもらう秘訣。一度断ってしまうと相手も遠慮してしまうので、笑顔で受け取っておこう。

田舎の人は頼られるのをそれほど悪く思わないところがある。苦手なことだったり、相手のほうが得意そうなことがあるのであれば、甘えて頼ってみるのが良いだろう。そのほうが関係を構築できるし、お互いに幸せになれる。

ただし、頼りすぎてしまって、相手の立場が完全に上になってしまうとそれはそれで問題。自分が苦手な面では頼っておいて、こちらが得意なシーンでは頼られるように仕向けるのが得策だ。特にパソコンや携帯電話周りには田舎の人は弱いので、こういった場面で強みをアピールできるようにしておけばあとが楽

あと、適度に忙しい人アピールをしておけば、不要な会合や飲み会には呼ばれにくくなる。なんでも「ハイハイ」と参加してしまうと、断ったときにかなり残念がられてしまうし、あとが大変だ。地域に入り込みすぎず、断る部分はしっかりと断って、適切な距離感を保つようにしよう。

田舎暮らし熱が高まったら「ほくほく邸」へ

↑「ほくほく邸」のキッチンと私

ここまで読んでくれた人は、田舎に暮らしたくて仕方がない人がほとんどだと思う。

「仕事をやめたのでしばらくの間、田舎暮らしを体験してみたい」
「田舎暮らしに興味はあるが、いきなり田舎暮らしにどっぷりは怖い」

という人はぜひ「ほくほく邸」に来てほしい。

「ほくほく邸」は、「住む・働く・遊ぶ」のすべてができる場所。

「働きすぎず、だらけすぎず、目一杯遊ぶ」がコンセプトだ。

ほくほく邸に興味が湧いた人はトップページの申し込みフォームから連絡してほしい。